蝶の国から

日本や海外諸国の蝶を中心に興味深い記事を紹介します。

2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧

シロベニヒカゲの出現機序の推定

にほんブログ村 当初、シロベニヒカゲは♀ばかりで移行型にも気づいていなかったので性染色体性劣性遺伝であろうと考えていた。しかしシロベニヒカゲ♂の発見や移行型の存在から、それでは説明できなくなった。とはいえ、発生地が狭い範囲に局限され、約 1%の…

シロベニヒカゲへの移行型の存在

にほんブログ村 普通型ベニヒカゲから前翅表の橙色斑が脱色しつつある1♂2♀♀が採集されており移行型とでも言うべき個体かも知れない。ただ、これらが本質的にシロベニヒカゲと直接の関連があるかどうかは不明である。この♀は左上翅表の橙色斑が脱色しつつある…

シロベニヒカゲの性比

にほんブログ村 シロベニヒカゲはほとんどすべてが♀であり、当初♀のみと考えていたが、ついにシロベニヒカゲ2♂♂が採集され、少ないながら♂のシロベニヒカゲも存在することがわかった。下がシロベニヒカゲ♂と思われる個体。これらはとても小型な♂(前翅長20mm…

シロベニヒカゲ発生頻度

にほんブログ村 手前がシロベニヒカゲ♀。 むこうが通常型ベニヒカゲ♀。ヨツバトウヒレンで吸蜜中。たとえば1999年8月14日(晴れ)、♂の盛期が過ぎ♀が多い時期だが ベニヒカゲ36♂♂170♀♀を採集した。おびただしい数のキタベニヒカゲのなかにシロベニヒカゲが散…

シロベニヒカゲその後の運命

にほんブログ村 シロベニヒカゲは1991年の発見以来、発生数に変化はあるものの、2007年まで、ほぼ毎年採集されてきたが2008年には発見できなかった。発生地は100m四方ほどの極めて狭い地域であり周辺一帯に飛ぶおびただしい数の通常型ベニヒカゲの中に散見…

シロベニヒカゲ物語 その壱   シロベニヒカゲの発見

にほんブログ村 シロベニヒカゲの発見北海道におけるベニヒカゲ( Erebia neriene)の変異としては前翅表の橙色斑の色調(天人峡や羅臼岳などの暗色橙色斑)や眼状紋の増減・性状(道北のメナシベニヒカゲなど)、裏面白帯性状(利尻島のオウゴンベニヒカゲ…

モルフォオオムラサキ。

にほんブログ村 雄の翅表の青がモルフォチョウの構造色のようにギラリとスカイブルーに青く輝き、一瞬これがオオムラサキかと目をうたがってしまいます。何年か前のインセクトフェアで初めて見たような気がします。通常のオオムラサキ鱗粉の櫛状構造の櫛上の…

北海道はオオゴマシジミの季節

北海道はオオゴマシジミの季節 オオゴマシジミ にほんブログ村にほんブログ村オオゴマシジミ Maculinea orionides STAUDINGER はそろそろ発生の盛期をむかえます。北海道では道南が分布の中心で桧山、後志にも小規模な産地がある。いずれの産地も局所的であ…

ミヤマカラスアゲハの羽音。

にほんブログ村 2025-8-10 ( 日 ) 晴れ 29℃ えんえんと続いた猛暑の日々の後、久しぶりの雨が三日ほど続いて、固い地面が水を吸って柔らかくなった。庭に繁茂した雑草を抜きやすくなったのでせっせと雑草抜きの最中。 すぐ近くで パパパッ papapaPapa, ぱぱ…

猛暑の庭の花とチョウ。

にほんブログ村 2025年8月8日の花たちとアカタテハ初見。 8月には庭のあちこちにオニユリが咲き始めます。 このところ全国的に40℃超えの記録的猛暑が続き北海道北見市も例外ではありません。 長引く猛暑のために、庭・自家菜園の被害は甚大ですがそれでも色…