蝶の国から

日本や海外諸国の蝶を中心に興味深い記事を紹介します。

モンゴルにおけるParnassius phoebus ミヤマウスバシロチョウの分布

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Parnassius phoebus ミヤマウスバシロチョウはアポロウスバシロチョウによく似るが, より小型でしばしば small apollo とも呼ばれる。 

 

 

世界的にはとても広い分布域に生息している。

 

 

 

すなわち、ヨーロッパアルプス、ウラル山脈、シベリア、カザフスタン、 モンゴル、中国、北米のカナダ、アラスカ、 さらに米国のユタ州、ニューメキシコ州まで実に広大な分布域を持つ。 

 

 

 

とても広大な分布域がゆえに、本種は何と亜種が 120 も記載されており、これらの再検討をしようと思えば、まさに気の遠くなる作業になりそうだ。

 

 

 

 

 

モンゴルにおける既知産地。

 

 

 

モンゴルでの既産地としては北西部山岳地帯ではタボンボグド山、エルゲチンオール山地、トゥルゲン山地のハルヒラー山で採集されている.

 

 

ハンガイ山脈ではオトゴンテンゲル山山麓で多数観察されている。

 

 

ハンガイ山脈では、オルホン川源流域、カラコルム附近、ソバガラハイルハンウスト山、ツェンケルジグール温泉近くの峠に記録が多く、ウブルハンガイとの境界のトンゴロック峠でも多数採集されている。

 

 

 

カラコルム付近の草原でも記録があり、ムルンからフブスゲル湖にかけての草原や山地帯にも分布している.

 

 

フブスグル湖付近には産地が多い。

 

 

 

これら以外にも産地は多数あると思われるが、今のところモンゴル における分布の全貌は調査が不十分です.

 

 

 

今回、提示したのは全てモンゴル最西部国境の湖ホルガノールに近いモンゴルアルタイの エルゲチンオール山高山帯産個体群です。

 

 

Ergetin Ohr Mts. 遠景。高山帯へは馬で到達します。

 

 

 

すなわち、中国、カザフスタン、ロシアとの国境付近で採集したものです。

 

 

 

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美麗、佳麗、タンポポの花園に多数のミヤマカラスアゲハ。

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20XX-5-26 (金) 曇 一時晴れ のち曇  13.1℃ 寒い


一瞬、雲のすきまから陽がさした。


タンポポに吸蜜するエゾスジグロチョウの動きが活発になり撮影しにくくなった。


春の、ほんの1週間くらいの間、タンポポが一斉に、ものの見事に、開花することがある。


我が家の近くの運動公園や警察学校の庭はタンポポ大繁殖を気にする人はいないので、広い公園が黄色一色に染まって壮観だ。


この付近も丁度、この日はあたり一面タンポポが満開でそのタンポポにミヤマカラスアゲハが1♂吸蜜にきていた。


さっきかなりの速さで飛んでいった個体かと思われた。


おおっ、昨年は一匹も見なかったミヤマカラスアゲハだ。


春型はきれいだなあ。せっせと撮影しようとするが、動きは激しくそう簡単ではない。


タンポポからタンポポへ、次々と飛び移ってゆく。


しかし気にいったタンポポへとまると、かなり長い間吸蜜している。


そのような時はセイヨウタンポポの花はかなり蜜量が多いようで吸蜜時間は15-20秒。


時間的余裕は十分で色々な角度からの撮影が出来た。


1匹のミヤマカラスアゲハを追い回しているうちに、ふと、なんとなく不思議な予感がして、まわりを眺めわたして驚いた。


なんと広大なタンポポの花園に、あっちにもこっちにも多数のミヤマカラスアゲハ春型が吸蜜しているではないか。






最近ではミヤマカラスアゲハ春型の吸蜜写真を撮影するチャンスは、そう多くはない。


せっせと蝶を追いかけ回しては撮影を続けた。











♀も現れた。





同じ個体でも太陽光の当たり方、角度によってはまったく別の個体かとおもうほど写真の写り具合は異なり、またそれぞれの写真が佳麗・美麗、ひたすら美しい。


しかし30分ほどで非情にも陽はかげりミヤマカラスアゲハはいつの間にか一匹残らずどこかへ飛んでゆき見えなくなってしまった。

沢山のミヤマカラスアゲハを撮影できて良かったとおもったが、短時間の撮影のせいか多数の個体がいたわりには撮影できたのは5♂♂1♀に過ぎなかった。


まったく思いがけずに遭遇した、一瞬の夢のような光景でした。


手のひら写真も試みました。







1♀はコクサギでの採卵用にキープした。。 

コクサギは多くの図鑑などでミヤマカラスアゲハの食樹とはされていません。しかし、我が家の庭のコクサギを使うと、採卵も飼育もごく普通に行うことができます。

 

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ダニ媒介脳炎の恐怖

 

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ダニ媒介脳炎ウイルス、札幌のアライグマや野ネズミの1割で確認

北海道新聞によれば、マダニが媒介する感染症「ダニ媒介性脳炎」について、北大の研究グループが札幌市内の山林で捕獲したアライグマや野ネズミの血液を調べたところ、約1割が同脳炎ウイルスに感染していた。市内の山林に一定程度、ウイルスが存在することが分かり、関係機関は注意を呼びかけている。


 道内では40代男性が2017年8月、ダニ媒介性脳炎で死亡。死者が確認されたのは国内で初めて。


これを受け、北大獣医学研究院の好井(よしい)健太朗准教授らが2009~16年に採取したアライグマなど84匹の血液サンプルを調べたところ、10匹から同脳炎ウイルスの感染を示す抗体が検出されたという。


ロシアやヨーロッパなどの流行地で、野生動物からウイルスの抗体が見つかる割合は5~20%で、好井准教授は「札幌でも(流行地と)同程度のウイルスが存在すると考えられる。詳しい実態把握や医療機関への周知を進める必要がある」と話している。


ダニに噛まれてライム病を発症することは稀ではないようだが、最近上記のダニ媒介脳炎が問題視されており、年中ダニに噛まれる私は今までは運がよかっただけなのかもしれない。

私の背中に食いついたマダニ。 かみさん撮影。


 そのアップ。盛んに足を動かしていた。 自分ではとれず外科の先生に皮膚小切開でとってもらった。



昆虫愛好家の方たちはとりわけ草をこぎ藪をかきわけて虫を捜すことも多く、私などは昆虫だけでなく渓流釣りも大好きなので年に数回はダニに噛まれてしまう。


これは、かみさんの首筋に浅く食いついていたマダニ。



そのアップ。私がピンセットで上手にとった。


今回の北海道大学の調査でダニ媒介性脳炎の起因ウィルスとして病原性の強い極東型ウィルスが、ごく身近なところにも稀ではないことがわかった。


しかし、これまでは気が付いたらダニが食いついていたということがほとんどで、私的にはどうしようもないといったところが偽らざる心境です。

 

 

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オオイチモンジハンテング、2017。

 

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2017-7-1 (土) 薄曇り 23度C





今日は道東のヤマベ釣り解禁日だが、どこも釣り人があふれていることを考えるとヤマベ釣りはパスすることにした。


朝9:30 愛犬クッキー、かみさんと近くの森へ出発。


ずいぶん昔のことだがオオイチモンジがとても多かった森だ。



最近はどんな様子なのか調べてみたくなったのだ。 



私は最近大流行のオオイチモンジを誘引するトラップをあちこちに仕掛けて集まってくるオオイチを一網打尽にする卑怯な採集は大嫌いだ(自然の規模が北海道とはケタ違いの南米では大好きだけど)。



北海道の森の王者オオイチモンジは、あくまで自然状態でのハンテング感覚で正々堂々と採集することに徹している。あくまでハンテングであってオオイチモンジ漁ではないのだ。




皆さんのオオイチ♂トラップ大量採集の余波でインセクトフェアでオオイチモンジ1♂300円のプライスに驚いたことがある。


一方、我が家の庭に何百匹も舞うエゾシロチョウが1♂1000円でよく売れていたのには思わず吹き出してしまった。



森に入るとすぐに オオイチ1♂A 林道を低く飛翔中のをネット。




滑空するオオイチがネットにスパ-ッと吸い込まれてゆく爽快感がよい。



しかし、林道を車でゆっくりと走ってみたがその後30分、まったく蝶なし。



森の奥の広場でやっと蝶が現れた。


ミヤマカラス カラスアゲハ 各A- 飛び回っているのを採集。 










生きたままの蝶の手持ち撮影はむずかしい。




オオイチ♂が木のベンチにとまっていたりする。











ヒメウスバ1♂ A- 採集。 


エゾシロチョウ5-6匹 飛んでいるが 昔と較べるとあまりにも蝶が少なすぎる感じ。



クッキーちゃんに水を飲ませる。



私たちはノンアルビール。





展望台からの眺め、広大な森がどこまでもひろがりすばらしい。



近年奇跡的に生き残っているオホーツクの大森林地帯、低山地帯にひろがったとても美しい原始の森だ。


ワラビが沢山あったので少し採集。



森のなかには縦横に林道があるが、あっちもこっちも昨年の台風被害の林道崩壊で通行不可。


一本のみ無事であった林道を通ってこの広場からオホーツク海まで12Kmのルートを取った。 


なんとなく視線を感じたが、エゾシカに見られていたのだった。



間もなくヒメウスバ2♂♂発見1♂A 採集。



えんえんと林道を走ってゆく途中で低く滑空中のオオイチ2♂♂A や 地面にとまっているのを採集。 























最後にオオイチ3♂♂ キツネの糞にきているのを発見。

















2♂♂は逃げたが1♂はいつまでも逃げずに吸汁中。




撮影後指でつまんで採集(この行為はエキノコックス感染のおそれがあり必ず手を洗いましょう)。


この日は結局オオイチ8♂♂見て6♂♂採集したことになるが、昔はこの10倍は採集できた。



オオイチの減少はここのメインの食樹であるヤマナラシやドロの木が大きく育ってしまったせいかもしれない。


しかし、オオイチのみならず他の蝶も激減しているのは何故だろうか。


30年前までは林道沿いに蝶があふれていた森なのに。


一方、2017年度は大雪湖周辺ではオオイチモンジの♀ばかりが異常大発生している。



ここ近年の大きな生物環境の異変を感じる。

 

 

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2016年、北見市でのウラジャノメ発生状況

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かって、オホーツクの北見市界隈ではウラジャノメはごく普通に見られ、発生の多い時には1日で300頭もの個体を採集したこともありました。それでもウラジャノメが減る気配は全くありませんでした。しかし、いつの頃からか徐々にこの蝶は減少し始め2015年頃には滅多に見かけない蝶になっていました。

 

 2016年にはなぜか、比較的多数の個体が見られました。その後のウラジャノメの盛衰を考えるために、古い記録ですが 改めて hatena ブロブに再録しておくことにしました。





2016-7-15 (金) 曇 19度C

朝8:30 X 氏から電話あり。昨日、北見市近郊でオオイチ4♀♀A トラップ採集したが、近年珍しくよその地域からの採集者を見かけた由。


大雪湖周辺、層雲峡は最近オオイチが激減したため、恐らく本州方面からの採集者が流れてきているもよう。


富里ダムでK氏がカラフトセセリ採集したらしい。


今年は北見市内あちこちで例年になくウラジャノメが多いようだ。


などなど、ホットな情報が入る。


T氏からの情報ということで今年、特にウラジャノメ多い場所をこっそり教えてもらった。


今日は近郊でウラジャノメが例年になくかなり発生しているとの情報があり、それでは陸別方面にでもウラジャノメ撮影に行こうかと思っていた。


しかし急遽予定を変更して北見市近郊をさぐることになった。


かっては北見市でウラジャノメは稀でなかったが、この20年ほどは滅多に見ることがないほど激減していた。


まさに北見市ではウラジャノメは絶滅危惧種状態であった。


うっかり環境省の目にとまればイシダシジミみたいな運命が待っていたかも知れない。


それが理由は不明だが2016年は北見市各地でウラジャノメがけっこう発生しているというのだ。


午前 9:30 我が家を出発。  


30分ほど走って、北見市郊外でウラジャノメが多いカラ松植林地に開けた30m四方の狭い草地に到着した。





まさに奇跡的ピンポイントなウラジャノメ発生地だ。





林道沿い、林間草地、小規模な土崖斜面等には食草のリシリスゲがびっしりと見られる。










いるいる。遠くからもフワフワ多数のウラジャノメが飛んでいるのが見える。


このあたり一帯で発生したウラジャノメ♂たちが♀探索で活発に飛び、この狭い草地に一時立ち寄るといったパターンのようだ。


次々に飛来する♂はA1~B でやや鮮度おち。


それでもせっせと撮影した。


ピーカンではなく曇天。 


直射日光がなく、風もなく気温も17~19度C であまり暑くない。


ウラジャノメ♂たちの飛翔も緩やかですぐ止まるので撮影には絶好の天候であった。


フキ、ヨモギ、シダ、カラマツの枝などにとまるのをせっせと撮影。






















ヨモギは意外とあまり好きではないのか止まることは少なかった。







イタドリにとまることも少ない。




シダに止まる♂たち。













シダに止まるウラジャノメ♀。



♀は少なかった。









このウラジャノメ♂と目があってしまった。 おまえ 何やってんだといった目つき。
















リシリスゲ上のウラジャノメ。



新鮮な♀も見られたが少ない。


















ここは若いカラマツ植林地であるがウラジャノメたちは好んで針葉樹カラマツの枝に止まっていた。


根室半島ではカラフトルリシジミが棲息する湿原のアカエゾマツの枝に止まるウラジャノメをよく目撃した。

ウラジャノメは松葉に止まるのがお好き?.


2015-7-18 根室半島のカラフトルリシジミ発生地では多数のウラジャノメが見られ、このような格好でアカエゾマツにとまる個体が多かった。



カラマツの松葉に好んで止まるウラジャノメ♂たち。












単なる偶然の可能性も高いがウラジャノメは意外と松の枝で休むのが好きなのかも知れない。


松ヤニが多く、カラマツのように鋭く尖った針葉樹の葉に止まることは、たとえば天敵から身を守るために有利なことでもあるのだろうか。


今日は♀探索が主目的のようで、♂たちの吸蜜・吸汁シーンはなかった。


結局21♂♂A1~B, 2♀♀A-A1 を撮影できた。


いわゆるLopinga achine jezoensis と思われる個体群で特別変わった斑紋の個体や異常型などはなかった。


来年もここにウラジャノメの撮影にこようと思い、この日は撮影のみにして、あえて採集はしなかった。


似たような環境はほかにもあるのだが、この狭いポイント以外、ウラジャノメは見られなかった。

 

 

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激減する北海道特産のチョウ、リンゴシジミ始末記。

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北海道特産種のリンゴシジミ Strymonidia  pruni  jezoensis  、英名 Black hairstreak  。 国外ではイギリス、北欧、ウクライナからモンゴル、朝鮮半島、から日本に至る旧北区全体的に見られ るとされるが欧州では減少しつつありイギリスでは最希少種とされ、デンマークでは絶滅が確認されている。

 

北海道でも今や極めて希少な種類と思われ、最近では特定の小規模な産地以外では滅多にお目にかからない蝶になってしまいました。

 

 

以下に示す大きな理由のため、北海道では毎年、絶滅産地ばかりが増えてゆく状況です。

 

 

しかし、理由もはっきりせず、急速に絶滅寸前状態に陥ったイシダシジミと比べると激減の理由は、はっきりしています。

 

かって原始の北海道ではリンゴシジミの主たる食樹は在来種のシュウリザクラ、またはエゾノウワミズザクラであったと思われます。

 

 

私が子供の頃はもっぱらエゾノウワミズザクラの群落をチラチラ飛ぶリンゴシジミが主体で、エゾノウワミズザクラの花を食べている終令幼虫を採集したりしていました。

 

 

 

エゾノウワミズザクラの群落は広い河川敷や湿地に多く、やがてこれらの場所は洪水対策で盛んに樹木が伐採されるようになってしまいました。河畔林という一種独特の自然環境はこの世から消えてしまい、そこは樹木の無い河川敷や、畑や、パークゴルフ場、運動公園などに姿を変えて行きます。

 

北海道、特にオホーツクではリンゴシジミはエゾノウワミズザクラの伐採に伴いみるみる姿を消して行きました。

 

 

明治の頃、北海道開拓に伴い、入植した多くの農家の庭にはスモモが植栽されて当時は貴重な食べ物でした。しかし殺虫剤散布で実を食害する虫たちを完全に処分しなければ、とても食べられるスモモの実は収穫できず、そのためスモモの樹とリンゴシジミを関連ずける発想は全くありませんでした。

 

 

ちなみにスモモ Prunus salicina  は中国などから日本にもたらされた外来種です。

 

 

平成の時代になり、河川敷などでエゾノウワミズザクラに依存するリンゴシジミが次々に消滅してゆく一方で、いつの頃からか離農した農家のスモモにリンゴシジミが発生していることが知られるようになりました。当初はにわかには信じられませんでしたが、離農して廃屋となった農家の庭のスモモに群れ飛ぶリンゴシジミを見てとても驚いた記憶があります。

 

離農した農家では庭に放置したスモモが消毒されることはなくなります。スモモは多くの昆虫類に利用されるようになり、リンゴシジミもエゾノウワミズザクラからスモモに食性転換することによって生き延びたのでした。

 

かっては道東、道北にしか記録がなかったリンゴシジミは離農農家の庭のスモモを利用することにより生き残り、かつ 札幌、道央方面に次々に分布を広げ、一時は多くの産地が知られていました。チョウ愛好家の間では御神木と大切にされていたリンゴシジミ発生スモモもありました。

 

 

このようにいわば里のチョウとも言えるリンゴシジミは日々変遷する自然環境に素早く適応しながら、したたかに世代をつないだかに見えました。

 

 

ところが現実はそう甘いものではありませんでした。

 

 

実を収穫することもなくなったスモモは、やがて一般の人たちの目から見ると、やたらと根を張りどんどん巨木化する無用の樹木になってしまったのです。

 

 

やがて畑作地に近い場所のスモモはジャガイモの病害虫がつくなどの理由で魔女狩りみたいに切り倒され始めます。

 

 

さらに北海道全域での大規模農地造成で邪魔になる離農廃屋とともに多くのスモモが伐採されました。

 

 

害虫や種々病原体の発生木となる可能性を警戒されて、植林地の近くや、人家や畑の近く、時にはラブホテルの前にあったスモモなどは蝶愛好家がネットを持ってウロウロするのを嫌って、すべて伐採されてしまいました。

 

 

我が家の近くのリンゴシジミ発生スモモ。きれいさっぱり伐採されてしまいました。

 

 

北見市川東の人気ラブホテル前のスモモはリンゴシジミの発生木。蝶愛好家がネットを振ってウロウロするのを嫌い、全て伐採されました。

 

 

 

オホーツクではスモモかがことごとく伐採されたために、近くに植栽された梅やアンズに食性転換し、ほそぼそと命脈をつないでいるリンゴシジミ個体群がいますが、彼らの運命はまさに風前のともしびといった状況です。

 

ウメについたリンゴシジミ幼虫。

 

スモモへの食性転換で一時、勢いを盛り返したかに見えたリンゴシジミですが、一時的な発生木となっていたスモモの多くが伐採され、彼らにとってはまことに住みにくい時代になったものです。

 

 

私の実家の庭のエゾノウワミズザクラでは10年以上にわたってリンゴシジミが発生していましたが、私が北見市を離れてから、母が庭木にヤマボウシを植えるためにこのエゾノウワミズザクラを切り倒してしまいリンゴシジミは消えました。

 

 

 

どう見ても、今や風前の灯の希少種で、デンマークのように絶滅を待つしかない状態のリンゴシジミですが、スモモを利用することにより復活させることは比較的容易と考えています。日本蝶類○○会、○○省など従来採集禁止種を増やすしか脳のなかった方々も含め、本気でチョウ類の絶滅をなんとかしたいと考えるなら今が潮時かもしれません。イギリスではちょっと苦戦しているようですが。

 

 

ちなみに長年、チョウや渓流魚の盛衰をつぶさに見てきた私としては、あえてこれら自然の流れに介入する気持ちが日々薄くなって来てはいます。その理由は、このような流れそのものが実は、広い意味での生態系そのものであることに、最近気づいたからです。

 

 

閑話休題。

 

冷静に考えてみますと、私自身も酔心してきた生態系という概念には何やら人間の、たいそうなおごりたかぶりが垣間見られます。

 

今現在、おごりたかぶっている人間も宇宙人の視点からすると、地球の生態系をかたちずくっている、知能が高いようで実はとても低い性悪な生き物、の一種に過ぎないのではないかと気づき始めた昨今です。

 

 

このおごりたかぶりに気づくとき、真の生態系保全に向かえる可能性が出てくるのかもしれません。そのきっかけをつかめず人類はひたすら走っているように見えます。

 

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韓国ではエゾシロチョウは絶滅危惧種

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庭のエゾシロチョウの蛹を孫たちの勉強机につけておいたら続々と羽化しはじめ、子供たちがエゾシロチョウと遊んでいます。

ブログの読者の方から興味深い情報提供がありました。

韓国のエゾシロチョウについての情報をお伝えします。
韓国の蝶図鑑及び韓国の蝶に詳しい人の情報によると以下の様です。
 
 ①、朝鮮半島では本来の分布は38°線以北。


 ②、1971年頃に南鮮で突然大発生があり

   その後散発的に発生が続き、

   1990年代前半以降の情報はない。


また、ネット検索では下記のような記事がありました。



北朝鮮から海外に流出した蝶の標本 ソウルに戻る


2010年08月09日10時38分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

  北朝鮮から海外に流出した昆虫の標本2000点が国内に搬入された。08年から国立生物資源館が続けてきた返還努力の最初の結実だ。

  国立生物資源館は8日、ハンガリー・ブダペストのハンガリー自然博物館が保有していた北朝鮮産昆虫標本30万点のうち、蝶の標本2000点を7月末に国内に搬入し、税関通関手続きを進行中だと明らかにした。

  7つの木箱に入った昆虫標本は早ければ9日、生物資源館側に引き渡される。年末までさらに500点が追加で返還される予定だ。これまで農村振興庁が海外から国産の種子を返してもらったことはあったが、生物標本が大規模に返還されるのは初めて。

  生物資源館のパク・ソンジェ博士(昆虫学)は「今回返還された標本の中には環境部が絶滅危機種1級に指定したエゾシロチョウなど北朝鮮で採集された蝶350余種が含まれている」と説明した。生物資源館側は標本に書かれた学名に基づき韓国語の昆虫名を把握し、今月中発表する計画だ。

  エゾシロチョウは98年以降、韓国では観察されていない。一部の人は、北方系のこの蝶が地球温暖化のため韓国から消えたと推定している。これを受け、採集場所と採集時期がともに記された蝶の標本を分析すれば、北朝鮮内の蝶の分布はもちろん、気候変化が韓半島昆虫生態系に及ぼす影響も把握できる見込みだ。

  ハンガリーは1970年から2007年まで計27回にわたり大規模採集調査団を韓国・北朝鮮に派遣、昆虫など30万点の韓半島産動物標本を採集したという。また中国などでは北朝鮮の昆虫標本1つが数十ドルで取引されたりもした。北朝鮮から海外に搬出された昆虫標本は計150万点にのぼると、学界は推定している


いずれにしても 朝鮮半島ではエゾシロチョウは一目おかれている蝶のようです。エゾシロチョウは韓国で 環境部が絶滅危機種1級に指定したエゾシロチョウ といった表現がなされており かなり危うい状況【絶滅??】になっている感じです。 隣国では絶滅危惧種のエゾシロチョウ、時にリンゴの害虫とはいえ北海道の蝶愛好家にとっては消えてほしくはない愛すべき蝶です。最近の北朝鮮におけるエゾシロチョウの現状についても知りたいものです。

 

 

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